最初の仮想通貨が誕生してから約10年。
現在ではその種類はなんと1,000種類以上。仮想通貨のチャートを配信するアプリ「Coin Cap」によると、2018年初頭の仮想通貨は1,067種類もあり、「Coin Cap」に登録されていない仮想通貨を含めると1,500種類は超えているという話しもあります。
それどころか、毎日1~3種類ずつ増えており、この事が仮想通貨市場に投資家の目が集まる原因にもなっています。今は低いレートで推移している新しい仮想通貨がいつ高騰するか分からないからです。
今後は多様な種類の仮想通貨が国内で取引されていくと思いますが、現在、日本国内でも簡単に取引出来る主な仮想通貨の種類とその特徴、将来性などについてご紹介します。
日本で取引可能な仮想通貨
2018年1月現在、日本で取引可能な仮想通貨(正式名称:暗号通貨)は14種類あります。
通貨単位を覚えておくと仮想通貨の種類を覚えられるだけでなく、市場のチャートを見るのにも役立ちます。
【】内は通貨単位。例えばBitcoinを円建てで扱う場合は、BTC/JPYと表示し、BitcoinをEthereumで扱う場合には、BTC/ETHと表示します。
1. Bitcoin (ビットコイン) 【BTC】
2. Ethereum (イーサリアム) 【ETH】
3. Bitcoin Cash (ビットコインキャッシュ) 【BCH】
4. Ripple (リップル) 【XRP】
5. Litecoin(ライトコイン) 【LTC】
6. DASH(ダッシュ) 【DASH】
7. Monero(モネロ) 【XMR】
8. NEM(ネム) 【XEM】
9. Ether Classic(イーサリアムクラシック) 【ETC】
10. Lisk(リスク) 【LSK】
11. Zcash(ジーキャッシュ) 【ZEC】
12. MONAcoin(モナコイン) 【MONA】【BCH】
13. Factom(ファクトム) 【FCT】
14. COMSA(コムサ) 【CMS】
これら14種類の仮想通貨は日本国内の仮想通貨取引所、販売所で取引出来ます。
主な国内の仮想通貨取引所、販売所には、Coincheck(コインチェック)、Zaif(ザイフ)、bitFlyer(ビットフライヤー)などがあります。
他にもBinance(バイナンス)は、24時間で100倍以上高騰した通貨を取り扱うなど取引量が世界トップの取引所です。
仮想通貨の市場状況
1,000種類を超える仮想通貨ですが、市場での動きはどの様になっているか。主な種類の仮想通貨の2018年1月現在の状況をご紹介しておきます。仮想通貨の市場は変動が早く大きいので参考程度にして下さい。
通貨名/ 市場価格/時価総額
1 Bitcoin / ¥1,820,773 / 約290,163億円
2 Ripple/ ¥344.617/ 約145,128億円
3 Ethereum/ ¥109,493/ 約107,485億円
4 Bitcoin Cash/ ¥284,527/ 約45,593億円
5 NEM/ ¥201.358/ 約17,381億円
6 Litecoin/ ¥29,961.46/ 約14,660億円
7 DASH/ ¥134,968.5/ 約10,836億円
8 NEO/ ¥12,542.279/ 約7,480億円
9 Monero/ ¥44,258.0/ 約6,987億円
10 Qtum/ ¥5,684.85/ 約4,818億円
時価総額は、通貨発行量×市場価格で計算され、市場価格は常に変動します。また、通貨発行量も変動するものなので、仮想通貨の時価総額は大きく乱高下します。
変動比を見ると、直近24時間以内に10%前後も変動するものもありこれが投資家の目を集める要素のひとつです。
仮想通貨の種類ごとの特徴、将来性について
先述の通り、仮想通貨には1,000以上の種類があり、日々増えづけています。
全ての仮想通貨の特徴や将来性について述べるのは無理がありますので、中でも代表的な銘柄について、その特徴などをご説明しておきます。
1. Bitcoin 【BTC】
世界最初・市場規模も最大(時価総額約290,163億円)の仮想通貨です。
2010年にBitcoinであるプログラマーが10,000BTCをPapa John’s(パパ・ジョンズ)というピザ屋のピザ2枚と交換したのが、実世界で通貨として使われた最初とされています。2枚のピザの値段は25ドル、当時の1BTCの値段は1セント以下でしたが、この2枚のピザ、現在の相場では200億円以上に相当します。
それくらいBitcoinを始めとする仮想通貨は注目を集め、世界中の人々がBitcoinに殺到しました。そのため、システムが大渋滞を起こし、送金や決済など取引が「データ処理速度が他の決済システムより遅い」という問題も起きています。
この問題を解決すべくいくつかの改善案も提示されていたのですが、合意に至らず、2017年8月にはビットコインキャッシュ、2017年10月にはビットコインゴールドが誕生し、Bitcoinから分裂しました。
Bitcoinは送金・決済であれば、後続の仮想通貨の方がより快適な取引が出来るため、Bitcoinに求められている将来性は「デジタルゴールド」と考えられています。
中央機関(各国政府)に依存する事なく、所有者自信が資産を管理できるよう、汎用性・流動性の高い「ゴールド(金)」としての価値を求められています。
2. Ripple 【XRP】
元々はリップル社によって開発された決済システムでした。
既成の銀行が行う送金システムは、平日の昼間しか送金することができません。また、国際送金をする場合は、複数の金融機関を経由して送金されるため、多くの仲介手数料と時間を必要とします。
これを解決するために開発されたのが、リップルのプロジェクトでした。仮想通貨としてのRippleではなく、Rippleが持つ決済に関する技術を日本国内の銀行61行が試験採用しようとする動きが報じられ、仮想通貨Ripple自体も注目されています。
Rippleの特徴は取引のリアルタイム性です。現在(2017年時点)で1秒間に1500もの取引を完了させ、それを24時間休みなく続けることが可能で、さらなる拡張も期待されています。
将来性についても、支払いに数日間かかる既存の銀行システムや数時間かかるBitcoin、数分かかるEthereumに対し、Rippleは同じ支払いを4秒で完了させることから2018年以降も価格は躍進を続けるだろうと分析されています。
3 Ethereum 【ETH】
Bitcoinは仮想通貨バージョン1.0の時代のもの、Ethereumなどその他の仮想通貨はバージョン2.0のものと表現されることもあります。元はプロジェクトの名前でした。
Ethereumの特徴を一言で表すなら「分散型アプリケーションプラットフォーム」と「スマートコントラクト」となります。
「分散型アプリケーションプラットフォーム」とは、ネットワーク上の複数のコンピュータを仮想のコンピュータに見立て取引などの処理を行う仕組みです。この「分散型アプリケーションプラットフォーム」上で「スマートコントラクト」と呼ぶ、予め条件を設定しておけば確認から履行までを自動的に実行させるプログラムを実行させるのです。
この「分散型アプリケーションプラットフォーム」と「スマートコントラクト」の仕組みにより、Ethereumはサイバー攻撃による契約改ざんを防ぎやすくなるというメリットがあります。
このメリットを活かし、金額の大きな契約を行う場合や複数企業にまたがる契約も連携が容易となります。2017年の報道では、米商品先物取引委員会(CFTC)がアメリカの先物取引所運営大手のCMEグループ(CME.O)とシカゴオプション取引所(CBOE.O)でのBitcoinの先物の取り扱いを認可した、とありました。
これを受けて、Bitcoinを含むEthereumなどの仮想通貨市場が活況を見せています。今後、海外の先物取引でEthereumが取り扱われるようになれば、一層Ethereumが注目されるでしょう。
4 Bitcoin Cash 【BCH】
2017年8月1日、Bitcoinは大きな転機を迎えました。Bitcoinの開発チームは考え方の相違により分裂したのです。その分裂から生まれたのが、Bitcoin Cashです。
開発チームが違えば、Bitcoinとは異なる方針で開発が進められるので、この先Bitcoin CashはBitcoinとは大きく仕様の異なる仮想通貨になる可能性があります。現時点でBitcoin CashとBitcoinとの違いは、ブロック容量の大きさです。
Bitcoinのブロック容量は1MBですが、Bitcoin Cashは8MBまで取引を処理することができます。そのため、Bitcoin CashはBitcoinより8倍多くの取引が処理できるとされています。実際には、Bitcoin Cashはセグウィットと呼ばれる「取引記録の圧縮」は行っていません。
この取引記録の圧縮は「ブロックの容量を4MBまで拡大させた状態と同等の取引量を処理できる」と言われているので、Bitcoin CashはBitcoinの2倍程度の処理能力であると推測されます。
Bitcoin Cashの将来性については、様々な憶測があります。ブロック容量の大きさ故にマイニングの難易度の高さから成長が望めない、という見方もあれば、マイニングのハードルが下がりBitcoinと同じ様に高騰するという意見もあります。
また、BitcoinからBitcoin Cashが分裂したようにBitcoin Cashからさらに分裂の可能性も否定出来ません。いずれにせよ、利便性の高い技術が生き残る、という原則はBitcoin Cashを含む仮想通貨全般に言える事です。
5. モナコイン 【MONA】
日本発、日本初の仮想通貨です。ホリエモンこと堀江貴文氏が上がると予想していたところ見事的中し、2017年の年初から年末までの伸び率が660倍にまで上がった時期がありました。
しかし、その後価値は急展開を見せています。モナコインの特徴は、すでに実社会の色々なサービスで”通貨”として使われている事です。他の仮想通貨が、まだ投機目的でしか売買されていない事を見ると仮想空間を越えた存在になりつつあります。
秋葉原のPCショップ「ark(アーク)」や、メイドカフェ「プリモプリマ」でモナコインでの支払いが可能ですし、デジタルコンテンツが売買できるマーケットサイトでもモナコインを使ってコンテンツが購入出来ます。
現在、モナコインは国内では「bitFlyer(ビットフライヤー)」と「Zaif(ザイフ)」の2つの取引所でのみ取り扱いされています。国内最大手のbitFlyerでも取り扱われているという「実績」から、今後、国内の他の取引所でも次々と上場する可能性は高いといえるでしょう。
今後、取引所への新規上場以外に、モナコイン関連の新たなサービス(サイト)の登場や実社会での取り扱いが増えれば、モナコインの市場での価値は上がるでしょう。
最後に
仮想通貨(暗号通貨)の主な種類とその特徴についてご紹介しました。
新しい技術であるがゆえに、次々と革新がなされそのたびに市場も大きく動きます。まだ仮想通貨をやっていないと言う方は、まずは取引所だけでも登録しておくことをオススメします。
2018年はまだまだ市場が右肩上がり。今後も仮想通貨の市場から目が離せませんね。
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