ネムとは?NEM/XEMの特徴や今後の将来性について

ネム【XEM】
この記事の所要時間: 712

 
日本人ユーザーに圧倒的な人気を誇るネム(NEM/XEM)。
コインチェックでの流出でその名前を耳にした方も多いのでは。

ネムの財団には日本人も関わっていることもあり、日本ではとても人気のある通貨のネム。
ネムの通貨としての特徴や将来性などを詳しく解説していきます。
 
 

ネム(NEM/XEM)の特徴

特徴
 
 
 
「New Economy Movement」

頭文字となる大文字を組み合わせたネムは、その名の通り、新しい経済運動を目指そうとする仮想通貨プロジェクトによって生まれたものです。

発行枚数上限は90億枚から1枚差し引いた数量となっており、すべての量がすでに発行されて投資家などへ振り分けられた状態であり、マイニングなどによって新たに採掘されることもありません。

ネムはビットコイン2.0と表現されることもあるほど低コストでセキュリティ評価も高く、従来のビットコインに比べても通貨としての性能が高いとされています。

新興の仮想通貨ながら、すでに時価総額では10位前後となっていることから、それだけ多くの人々がネムの可能性に賭けている様子を表しています。今後、ネムは「カタパルト」と呼ばれる大型のアップデートを控えており、これが実現されるとすべての仮想通貨のなかでトップクラスの性能に進化するといわれているため、より大きな注目が集まっていくことが予想されます。

余談ではありますが、ネムは日本人にとってなじみ深い通貨であるとネット上などで見かけます。この理由は、ネムの開発チームの一人が日本人であったことを指しているためだそうです。個人的には、なじみ深さの理由とは思いづらいような気もしますが、日本人がネムに投資をするきっかけのひとつとなりやすいかもしれません。
 
 
 
<大型アップデート:カタパルトとはどのようなもの?>
上でも触れましたが、ネムは今後、大型アップデートを控えており、それによってすべての仮想通貨の中でもトップクラスの性能となるとされています。アップデートの時期は2018年のいずれかのタイミングと言われていますので、2017年末にかけてネムは大きな注目を浴びていました。

カタパルトによって、どのような性能アップが期待されるのかといえば、特筆すべきものとして処理スピードの向上が挙げられます。1秒あたりの処理件数について、ビットコインは14件、イーサリアムは15件、リップルは1,500件となっていますが、カタパルトを経た後のネムは4,000件となるため、他通貨を圧倒的に引き離すこととなります。

クレジットカードでおなじみのVISAが1秒あたり5,000件の処理となっていますので、ネムが私たちの実生活における決済手段の一つとして浸透する様子はとても現実的なものとなっていくのです。加えて、セキュリティも万全を期したものとなっていくことから、カタパルト実装後は仮想通貨のなかで最高レベルのスペックとなるとされています。

カタパルトを実装するためのアップデートは2018年の予定とリリースされていますが、具体的にどの時期であるのかまでは明確ではありません。当初は2017年中にアップデートがあるはずだったのですが、延期となって2018年の予定としてスライドされています。

しかし、2017年8月にはアップデートに絡んでいるテックビューロ社が「カタパルト公開のための下地作りは終わった」とのメッセージを公にしていますので、そこから計算しても2018年度中には確実におこなわれるとの見方が強まっています。

ネムを安く買って高く売るためには、カタパルト実装が大きな要因となってきますので、今後もアップデート関連の情報については強く注目していく必要があります。
 
 
 
<ハーベスティング>
仮想通貨は取引の承認作業をしてくれた人に対して報酬を付与しており、ビットコインであればマイニングという言葉が独り立ちするほど有名となっていますが、ネムの場合、これに該当するのがハーベスティングというものです。

ネムのネットワークに参加している人であれば誰でもハーベスティングでハーベスト報酬を得られるチャンスが平等に与えられており、1分に1回おこなわれる取引承認において、ネム保有者の誰かにランダムでハーベスト報酬が付与されます。

しかし、少量でも買っておけば誰でも同じというわけではありません。ハーベストに参加するためには2つの条件があります。

1. 10,000ネム以上を保有していること
2. Vested Balanceが10,000ネム以上であること

というものです。後者はややこしいのですが、直訳すると既得残高という意味であり、ネムを保有していることで得られるポイントとでも考えればわかりやすいかもしれません。

つまり、10,000ネム保有して、それと同額相当のポイントはなかなか得られないため、いくらか多めにネムを持っておかなければVested Balanceが10,000ネム以上となることは難しいため、実質的にハーベストに参加できません。

なぜ、このような条件としているかについては、平等に報酬が与えられるネムのシステムに目をつけた誰かがハーベスティング報酬目当てにアカウントを乱発することを避けるためとされています。

加えて、ランダムといっても、ネム保有者であれば全員が同じ確率というわけではありません。ネムをよく利用している人ほど当選確率が高くなるように設定されています。
 
 
 

これまでの価格推移

リリースされて以降は、30円を下回る価格で推移していましたが、割安感と仮想通貨市場の過熱が合い舞った結果、2017年12月には100円を突破するなど、約3倍近い高騰を見せています。

しかし、以降はコインチェックから大量のネムが盗まれた問題もあり、大幅な下落を見せましたが、これはネムだけでなく仮想通貨の市場全体に生じた値動きであるため、ネムの評価を上下させるものではないといえます。

2018年2月現在、60円近くで推移している様子を見れば、当初より2倍の評価額となっており、これに伴って時価総額も以前より膨れ上がっていると判断できます。
 
 
 

ネムの将来性

まず注目すべきは、上でご紹介したカタパルトがいつ実装されるのかです。

ネムという仮想通貨の価値に直結する要素であるからこそ、アップデートが実行されることで価値が上がることがイメージしやすいためです。コインチェック騒動以降の値動きを見ていれば、100円突破からの下落はネム単独での下落となっていないことから、市場の期待は現在も継続状況にあると伺えます。

しかし、その後の判断はとても難しいものとなるでしょう。

ここ1~2年近く注目されてきたカタパルトが実装されれば、ネムの買い材料であったひとつが失われることとなります。仮想通貨に限らず、リアルマネーや株式においても、材料が出尽くせば利益確定の動きが入りやすく、それに伴う下落が生じるのは珍しくありませんので、ネムの場合も決して例外とはならないと個人的には思います。
 
 
 

最後に

ネム自体がどのように活用されていくのか、というビジョンがそれほど鮮明ではないのも気にかかります。カタパルト実装によって処理スピードが飛躍的に向上したからといって、それが使用されなければどうしようもありません。

通貨として価値を持つためには、私たちの実生活へと浸透してこなければならないのです。

ビットコインやリップルに見られるような具体性あるビジョンはとても大切な要素となってきます。「New Economy Movement」という開発チームの名称が目指すところが、実体経済とどのように絡み合っていくのか注目すべきでしょう。


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