ネットビジネスと言われる副業よりも圧倒的に時間がかからない仮想通貨投資。
大手企業の副業解禁ということも後押ししているのか、時間がかからず、大きな収入の可能性がある副業としても、多くのサラリーマンに仮想通貨は注目されています。
そして実際に副業として仮想通貨に投資したところ、お小遣いどころではないリターンを得た!という方も少なくないはずです。
その場合、いくら「仮想」と冠された通貨であっても実利として手にしているため、得た利益総額については税務署へと申告・納税しなければなりません。今回は、仮想通貨で利益を手にしたサラリーマンが気をつけなければならない税金のあれこれについてご紹介していきますので、今後の参考としてみてください。
>仮想通貨の税金対策!個人ができる節税のための4つの対策
>仮想通貨の利確。利確のタイミングと税金の関係について
自分で確定申告しなければなりません
サラリーマンであれば、毎年の納税は会社の年末調整で済みますので、これまで確定申告をしたことのない人もいるかもしれません。
しかし、年末調整では会社が支払った給与のみしか算定していないことがほとんどです。給与以外で自身が得た所得、つまり仮想通貨取引による利益を手にしていれば、その部分については自分で税務署にて確定申告しなければなりません。
確定申告の期限は毎年3月15日までとなっていますので、年末年始を過ごした後はすぐに確定申告に向けた準備へと取り掛かるのがおススメです。あまりギリギリとなってしまうと、焦って後々に修正申告を命じられて二度手間になる可能性も…。
申告会場も込み合っていることが多いため、予期せぬイレギュラーに見舞われることも考えられます。余裕を持って準備をはじめ、必ず期限内に申告するようにしましょう。
【確定申告しなければならない場合】
毎年3月15日までを期限として確定申告する内容は、その前年の所得についての申告となりますので、前年の1月1日から12月31日までの所得を集計します。仮想通貨の利益であれば、その期間の損益を集計します。その結果、20万円を超える利益を手にしていたのであれば確定申告の義務が生じます。
【住民税の申告が必要なときもあります】
所得の変化によって影響を受けるのは、所得税以外に住民税もあります。確定申告をすれば、その内容が税務署より市区町村の担当部署へと伝わりますので、住民税の申告義務はありません。しかし、前年の利益額が1円から20万円以下のあいだであれば、確定申告する必要はありませんが、住民税の申告が必要となります。
確定申告のやり方がわからないときには、税理士に丸投げしてしまう方法もあります。
もちろん費用はかかりますが、「餅は餅屋」という格言があるように専門家に任せた方が確実なことは間違いありません。
利益に余裕があるならば、必要書類を作成する時間、提出する時間を考えれば税理士にお任せするのがおすすめです。
そこに費用をかけたくないという方は、「税務署を頼る」という方法もあります。
税務署をはじめとする申告会場には相談窓口が開設されます。もちろん無料です。税務署の指示に沿って進められますので税理士に依頼したときと同様に確実な手続きができます。
確定申告の時期が近付くと、開設されるのでご自分の管轄の税務署のHPなどをチェックしてみてください。また、窓口が開設される前であれば、税務署に直接問い合わせることによって職員さんに確定申告についての相談をすることも可能です。
突然、押しかけても手の空いている職員さんが対応してくれるところが多いと思いますが、やはり大人のマナーとして事前に電話などで相談に乗ってもらえる日時を決めておいたほうが、聞きたいことをしっかり聞けるだけの時間が確保できますのでおススメです。
しかし、税務署の職員さんに頼るにしても、自分で集計しておかなければなりませんので、この点については留意してください。印刷した仮想通貨の取引履歴の束を手渡しても、税務署の職員さんは対応してくれません。
税務署はあくまで申告手続きについてサポートしてくれるのであり、申告する内容について手伝ってくれるわけではありません。しっかりと自分で集計しておき、そのうえで税務署の指示を仰ぎながら疑問を解消していきましょう。
青色申告と白色申告について
仮想通貨の取引によって得た利益は雑所得として申告することが基本なのですが、総合課税となってしまうため税率が上乗せされてしまいます。
詳しくはこちら
>仮想通貨の税金。いくら税金かかる?計算方法と確定申告
加えて、損失は良く年度以降に繰り越すことさえ許されていません。儲けたのであればしっかりと税金は払わなければなりませんが、損はすべて自己責任とされているのが今日の仮想通貨利益を取り囲む税制なのです。
節税対策として有効なのが、青色申告や白色申告とすることで、経費算入しやすくなったり、控除額が発生したりなどしますので、課税対象を低減させることができるようになります。
どちらも個人事業として仮想通貨の取り扱いを営んでいるとして申告するものであり、帳簿づけの義務なども生じますが、それらも慣れれば問題なくこなせるものです。最近ではフリーソフトなども充実しておりますし、より簡易となっているといえます。
<青色申告>
青色申告は事前に届け出が必要ですが、享受できるメリットはかなり大きくなります。
個人事業主や零細企業が揃って青色申告を選んでいる背景を考えれば、これほどメリットのある申告は他にないと感じていただけることと思います。経費項目の取り入れやすさ、控除なども魅力なのですが、仮想通貨トレーダーにとってもっとも魅力的なのは損失の繰り越しができるようになる点です。
しかも、向こう3年間にわたって繰り越せますので、これからのチャンスに備えた申告をすることが可能です。
青色申告は簿記の知識が必要となりますが、サラリーマンであれば身近なものとして感じる人もいらっしゃるのではないでしょうか。まるで会社組織のような管理の仕方、申告書類の作成を要されますが、実際にはそれほど難しくないものです。
<白色申告>
白色申告は、青色申告で求められる条件よりもやや緩めであり、申告時にも収支内訳書があればよいとされています。日々の時間に追われがちなサラリーマンにとっては、副業は簡単な管理で済ませることができる白色申告のほうがおススメな場合もあります。
受けられるメリットは青色申告に比べて狭く小さくなってしまいますが、雑所得ではなく事業所得として申告できるメリットはしっかりと受けることができます。
青色申告や白色申告となれば、通常の確定申告以上にややこしくなってしまうのではないかと思うかもしれませんが、日々管理するようになるため、申告に必要な情報に通じられるようになります。
また、申告の仕方がわからないようなときには、上でご紹介しているように税務署の職員さんの支持を受けながら申告書の作成を進めていくこともできますので、青色申告・白色申告での手続きについてご検討してみてはいかがでしょうか。
会社にバレたくない人が取るべき対処法
仮想通貨によって得た利益が大きなものであれば、それを会社の人間に知られることによって以降の人間関係にも多大な影響を及ぼすかもしれません。
職場でのつながり程度の人間関係であれば、どうしても嫉妬を受けてしまうこともあるでしょうし、噂がどんどんと広まっていって、良からぬ誰かが近づいてくることだって考えられます。
お金持ちであると周囲の人から思われても、イイことなどそれほどないのが現実なのです。金銭トラブルの火種に他ならないのですから、あまり周囲の人に知られないほうがこれまで通りに生活していけるでしょう。
<住民税でバレます!対策が必要です>
会社に副業がバレる主な理由のひとつが住民税です。
きっと、皆さまの多くは住民税を給与から天引きされているのではないかと思いますが、住民税は前年度の所得に対して自治体の担当部署がそれぞれの課税額を計算して通知しているため、仮想通貨で大きな利益を手にしていれば、住民税の額が跳ね上がってしまうのです。
前年所得の10%と決まっていることから、税額を見ただけでも前年度の所得自体が把握できます。この住民税の徴収方法を、給与天引きから、自分で納付する方法へと切り替えれば、住民税について会社に知られるリスクはかなり低くなります。
確定申告書の2枚目に、「住民税・事業税に関する事項」という箇所があり、「給与からの天引き」または「自分で納付」を選択できるようになっていますので、「自分で納付」にチェックを入れれば住民税の徴収方法の切り替えができます。
しかし、この方法も100%ではありません。自治体によっては会社に確認を取ることもあるようなので、絶対に会社に知られたくないときには、事前に市区町村の担当部署まで相談しておくことをおススメします。
会社によっては副業が禁止されているところもあります。そのような場合には言い訳を考えておくといいでしょう。
副業とは、読んで字のごとく、業としているところからの収入であり一時的なものを指すことばではありません。
例えば、「ネットで騒がれている仮想通貨に興味を持ったので、資産運用の一つとして買ってみたところ、予想以上に値上がりしたので利益を確定させました」といった内容を言い訳とすれば、それを副業であると断じることはなかなか会社側にはできないでしょう。
最後に
サラリーマンだからこそ、買って寝かせておく(ガチホ)だけで資産が大きく増える可能性のある仮想通貨は、資産運用先として魅力的に映るのかもしれません。
しかし、儲ければ必ず付いて回るのが税金です。税金でトラブルが起きてしまえば、会社から給与をもらっている身としては諸々において肩身の狭いものとなってしまうでしょう。
そのような状況を避けるためにも、自分自身が1年間のあいだにどれだけの利益を手にしてきたのか明確にし、確定申告しなければならないのかどうかを把握しておかなければなりません。
マイナンバー制度が導入されて結構な時間が経過しましたが、その番号は皆さんそれぞれのお金の動きを把握しやすくしているものであり、税金から逃れることは従来に比べて余計に難しくなっています。社会性の求められるサラリーマンであり続けるためにも、税務申告は適切な対応を心がけていくことが大切であるといえます。
>仮想通貨の利確。利確のタイミングと税金の関係について
>仮想通貨の税金。納税額と確定申告をするタイミングとは?
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